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役職定年制(#8)
目標によるノルマ管理?(#9)
2004/5/26
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バランスド・スコア・カード(#10)

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 ★ 目標管理って何だろう
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 「 我が社でも目標管理を導入されまして、目標に達成したかどうかが評価されるんですよ。
   最近は環境が厳しいですからね、課の目標も高めなんです。
   その分私にしわ寄せが来るんです・・・。
   ちょっと難しいなと思っても、メンバーを見ると、彼らには任せきれないし‥‥。
   部長からは、
     『部門の目標は守ってくれよ。部下が出来ないんなら君がやってくれ』
  といわれる。
   どうしたものか ‥‥。
   やはり私が踏ん張るしかないんですかねぇ」


 目標管理、会社によっては「目標による管理」とか「MBO」とか呼ばれている仕組み、「成果主義」とセットになって耳にする機会が増えてきたのではないでしょうか?
 人事に関わる仕事をしていらっしゃる方であれば、「あぁ、あれね」とお馴染みのものでしょう。またそうした経験はなく、キャリア・カウンセリング、キャリア・コンサルティングをなさっている方でも学習の過程で一度は耳にされたかと思います。
 全く知らない? 「キャリア・×××」という名前でお仕事をするのであれば、知っておかなくちゃだめですよ。

 ところで、この「目標管理」とても誤解と勘違いが多いのです。
 先の話の中にも1種類ではない誤解があります。
 どんな誤解があるのか? それがキャリア開発にどんな影響をもたらしているか?
 1回ではお伝えしきれないので何度かに分けてお伝えしようと思います。

 ということで、今回のテーマは
  「目標による管理ってノルマ管理とどう違うの?」


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 ★ そもそも目標管理って何だろう
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 元々は Management by objectives through selfcontrol といいます。
 直訳すれば「自己管理を伴う目標による管理」とでもいえばよいのでしょうか?
 日本では「目標による管理? あぁドラッガーね」といわれるくらい、ドラッガーの名前が浸透していますが、この考え方自体はそのほかの経営学者も提唱しています。
 ドラッガーは「現代の経営」のなかでMBOについて取り上げていますが、それは考え方であって実施のための具体的な記述ではないことが分かります。
 このあたりの詳しいことは経営学の専門家にお任せするとして、大切なポイントは、MBOはもともと仕組みではなく、考え方を指しているということです。
 敢えて踏み込んでいうなら、「制度」ではなく、ポリシー、哲学です。


 MBOでいっているのは、平たくいえばこんなことです。

(^_^)「同じ仕事をするんなら自分がやりたい仕事をやりたいよね」
(^o^)「やりたい仕事をやっているときって、どんどんアイデアも湧いてくるし、工夫もしてみたくなるし、
    乗った気分で出来るからどんどん進んじゃうよね」
(^_^)「それにちょっとくらい嫌なことがあっても、何とかしようと思うし、そうしてできあがると充実感があるんだよね」
(^o^)「でも会社がお客様にきちんとサービスや商品を提供しようと思ったら、いろんな役割を分担するということも
    必要だよね」
(^_^)「そうだね、みんなが自分のやりたいことを出来ればいいけれど、それではうまく回らないことも多いよね」
(^o^)「だからみんなで分担しないといけないんだけど、その中でもやっぱりやりたいことをやれるようにした方が、
    メンバーにとっても会社にとってもいいよね」
(^_^)「じゃぁ、きちんと相談して、お互いが納得できるように決めようよ。
    全体を把握してもっとも生産性がよいようにするのは課長さんの役目なんだから、課長さんと相談して、
    当面、どのように役割分担するか決めていくことにしよう」
(^o^)「そうしよう!!」
(^_^)「でもできるだけ、お互いの意見はちゃんと言えるようにしたいね」

 という感じでしょうか?

 大切なことの一つは、一方的に組織の目標を個人に当てはめるのではないということです。
 基本に流れるのは、本人が自分でやりたいと思えることに取り組むときの方が、仕事に燃えるし、結果として組織にとっても良い影響がもたらされる、という考え方なんです。


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 ★ 目標という名前のノルマ管理、目標による人事考課
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 では、冒頭の話は何なのでしょう?
 よくある話じゃないかって?

 よくあるかどうかは別にして、「目標」をたてればMBOというわけではないんです。
 冒頭のはMBOではなくて、「目標という名前のノルマ管理」なんです。
 だって、本人にとっては与えられただけのものだから。
 目標とは名ばかり。
 あくまでも「ノルマ」です。
 目標に対して主体的が客体的かの違いは大きいですよ。
 特に人の仕事に対する燃え方には。
 あなたも記憶があるでしょう。
 勉強しようと思ったときに、「宿題やりなさいよ」といわれると、やる気が失せてしまったこと(ちょっと違うけど)。


 「目標による管理」だとか「目標管理」という名前の人事考課制度も要注意です。
 目標を決めるために面接はするけれど、上司と部下の駆け引きにしかなっていないもの、どうやって目標を低くするかに腐心する部下と、そうはさせじとする上司の化かし合いみたいなことをしている−うちでもそうだという方いませんか?
 なん何でしょうね、これは?
 そんなことする暇があったら別のことに時間を割いたら? と思いませんか?

 あるいは「目標たてても半年たったら状況が変わるからね。たてても無駄だよ。上司だって、そこは分かっているから、期末には1年間を振り返って適当に評価してくれてるよ」というのも聞きますね。
 立てたまま放っておいても大丈夫な目標なら、もともとどうでもよい目標だったということですよね。
 そんなのを目標にするなんて、経営センスが疑われませんか?

 目標管理表だとか、目標管理シートを書くことが目標による管理だと思っていることは大きな勘違いです。
 あれは、何もないと書きにくいだろうからと言う老婆心でつくっているもの。
 本来はなくてもいいんです。
 だって、本当に大切なものであれば、毎月でもミーティングして確認するはずでしょ。
 形からはいることも大切かもしれないけれど、形だけ真似して終わっていたのでは、うまく行かないですよね。


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 ★ 今回のまとめ
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 MBOは考え方。
 定着しやすいようにマニュアルやシートをつくることは大切ですが、それで終わったと思っていませんか?
 考え方の浸透には時間がかかるものです。
 ここからが人事の正念場です。
 「目標をどう書くか」みたいなハウツー本ばかり読んでいても解決しませんよ。


 


 このメールマガジンは、キャリアスケープ・コンサルティングが発行しました。
 キャリアスケープ・コンサルティングのホームページは     
 
 目標を考えるときの手がかりになるのは
   1)自分はどんな役割を期待されているのか
   2)自分は今後どのようになりたいのか、そのためのどのような職務経験が有効か
 ということ。
 どちらもキャリア開発と無関係ではありません。
 キャリア開発という視点から考える人事制度(HRD/HRM)については こちら 

 

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