キャリアを中心に考える−
 分かりやすいようでいて、具体的にどのような組織になるのでしょうか?
 社内にあるさまざまな役割一つ一つを「島」と捉える「キャリア・アイランド・モデル」として捉えると分かりやすいでしょう。
 このように考えると、キャリアパスとは
、社内にある様々な役割を個人の将来展開と、組織の事業戦略とを付き合わせながら、どのように移っていくかを指した筋道、ツアーマップとも言えます。
 社内にある役割は、それぞれが「島(アイランド)」である。キャリア・アイランド・モデルについてここでは説明します。


 会社は様々な島が集まってできた群島です。
 それぞれの島には固有の役割を果たす住民が集中してすんでいます。
 製品を作る課業で構成されている「○○製造ライン島」。
 特定のクライアントとの取引を主とする「ルート営業島」。
 しっかり、きっちりした業務遂行が求められる「経理島」というのもあるでしょう。
 どんな島があるかは、その会社の業務内容や規模、組織戦略によって異なります。
 組織戦略とは経営理念、系計画の実現を目指して、この島の配置を決めることともいえるでしょう。

 それぞれの島にはそれぞれ異なる住環境があります。
 ある島は終了時間がはっきりしているけれども、隣の島は住民各人が時間管理をする様になっているかも知れません。
 また暑さや寒さの厳しい島もあれば、温室のような島もあります。
 
 その島によって所得水準も異なります。比較的高い島もあれば安い島もあります。また島の中でも全員ほぼ同じというところもあれば、年齢やその島に住んでいる年数によって異なるところもあります(前者は「職務給」制度、後者は「職能給」制度あるいは「年功給」制度ともいえるでしょう)。

 島を移るということがつまり異動になります。
 住環境が比較的類似している島にいどうすることもあれば、全く異なる島に行くこともあります。
「移住のしやすさ=職務の類似性」といっていいでしょう。
 定期的に会社が主導になって移住を進めるのが、いわゆる定期異動です。
 すんでいる人のことはお構いなく移住を迫る君主もいれば、全く移住させない君主もいるわけです。
 さらに、島によっては、あたかも観光ルートができあがっているかのような、あるいは頻繁な移住があるので定期航路ができているかのような島があります。
 たとえば「品質管理島」→「生産管理島」といったものです。
 これはつまり、ジョブローテーションのルートができあがっているといえます。
 これが「昇進」に結びついているとき、その国の人たち(社員)はそのルートを「出世コース」と呼ぶわけです。

 会社に入社したきにまずすることは、目の前にひろがる島々を前に、どこへ入港しようか、どこでくらそうかと考えることです。 
 ですからこのとき、社内の役割が明確であるほど、入社した人は自分が何ができるのか、何を期待されるのかを明確に認識することができるようになります。
 逆に、一つの大きな島しかなく、魑魅魍魎のジャングルがあるだけ−入社した後は会社がうまく取りはからうから何も考えずに入ってきなさい−というのでは、恐ろしくて仕方がないでしょう。
 島々の暮らしぶりが分かるようになれば、自分がどの島で暮らしたいか分かるようになってきます。
 先に述べたように、暮らしたいといってもその島には固有の職務があるわけで、それができるくらいの知識やスキル、能力がなければ入島は許されません。
 それぞれの島には「定員」というものがあるのです。
 そこで、社員はその島に入島できるよう知識やスキルを磨くことになります。
 そうしたものを修得するためには前もって別の島に行って経験をした方がよいかもしれません。
 それが分かっていれば、いわれるまでもなく自分なりの移住ルート(一般的になれば観光コース)をつくって、「自己申告」をし、切符を買って行くでしょう。
 会社が尻をたたくまでもありません。


 優れた人が入島すれば、定員の都合があります。
 残念ながら入れ替わりは避けられません。
 でも、他には島はあるのです。
 今いる島にいられないだけで、国からでて行けと言っているのではありません。
 自分のあった住環境の島、あるいはここでもいいかなぁと思える島に行けばよいのです。
 その島に合っていれば、永住も可能です(入れ替わらなければ)。
 つまり、役割がしっかりしていれば、定年制も必要ないのです。


いかがでしょう? こんな島に住んでみたいと思いませんか?

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