人事システムへの展開
人事システムへの展開(1)成果を確認する

 役割を設定すると、その役割を担う社員に求める事柄、つまりその役割に固有の成果を具体的に明示することが出来るようになります。
 成果主義とはこの成果がどれほど達成できたかを処遇上の要因として重視することを指します。
 役割に基づく成果ですから、一般に言われる成果主義と区分するために「役割・成果主義」といいます。

 成果の具体的な表現は、結果であって測定できるものが最適です。
 誰が見ても明らかなものであれば、結果の持つ価値についての解釈がぶれないからです。
 結果の持つ価値がどの程度のものかについての判断に齟齬があると人事考課の時にもめる原因になります。
 それ以上に、計画から実施の段階で、どの様な結果をもたらそうとしていたのかについて、十分な認識のすりあわせが出来ていたのかどうかが疑問となります。
 そもそも各部門の総力を結集して経営計画の実現を目指しているのですから、各部門の目標とする成果について、それがどの様な意味を持ちどれほど困難なものであるか、また期中に達成し得なくなったときにどの様な対案を準備したか、またその結果についてはどの様な評価をするかについて、担当者レベルはまだしも、経営レベルで価値付けにずれが起こるということは、期首の時点での方針のすりあわせか、期中の経営管理が不徹底であったことを意味します。

 なお、成果は数字でなければならないかというとそうではありません。
 ましてや利益額でなければならないという理由もありません。
 要は最終的にどうなっているかが明確であればよいのです。
 数字であればその解釈をめぐっての齟齬は少なくなると思われますが、だからといって無理に数字をつくるということはナンセンスです。

 どうしても数字で表現したいというのであれば、適切な業績管理用の指標を構築しなければなりません。
 このためにはトライアルの期間を入れると少なくとも1年は経過しなければ使えません。
 実はこうした指標をつくること自体も成果と見ることが出来ます。

 数字ではなく、結果としてどのようになっているかという「状態表現」にすると解釈に差が出ることが懸念されるという指摘は良くありますが、期中にその状態表現について打合せをやらずにすますわけにはいかないはずです。
 とすれば、状態表現であってもメンテナンスされ、その過程で共通認識となることが予測されますので一概に不適切とは言えないことが分かります。

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